単純接触効果とは?

  • 単純接触効果とは?

単純接触効果とは、アメリカのロバート・ザイアンスが提唱した理論です。

ザイアンスの単純接触効果、ザイアンスの法則とも呼ばれます。

 

単純接触効果とは、接触を繰り返していると、そのものに対しての好感度が上がっていくというものです。

はじめのうちはまったく興味がなかったり、嫌いだったり苦手だったりしたものも、

何度も見たり聞いたりしてそれに触れていくうちに、次第によい感情が起こるようになってくるようになるのです。

 

  • 単純接触効果のしくみ

これは、見たり聞いたりすることで作られた記憶が頭の中で歪められていくことによるものです。

人間は、初めて見るものに対しては警戒心を抱く生き物です。

しかし、しだいにその存在に慣れていき、警戒心が解けていくようになります。

この仕組みを利用したのが単純接触効果です。

これは図形や文字、におい、手触りなど、いろいろなものに対して発生します。

単純接触効果は会った回数に比例するといわれています。

誰かと長時間一緒に過ごすことよりも、

一瞬でもいいので何度も出会った時の方がその人への好感度が高かったという研究結果もあります。

 

  • 日常で使われる単純接触効果

テレビはよくこの単純接触効果を使っています。

同じCMを何度も流すことによって視聴者にその商品の好感度を高め、買ってもらおうとします。

CMでの登場が多いほど、よい商品だと思ったり欲しくなったりするのです。

買い物で商品を選ぶ時にはテレビCMで見たことのない商品よりも、テレビCMで見た商品の方が身近に感じるようになります。

単純接触効果によって成功した例といえば、ユニクロが挙げられます。

ユニクロは毎週末に新聞に折込チラシを入れています。

毎週そのチラシを見ることで単純接触効果が起き、服を買おうという購買意欲につながります。

また、単純接触効果は恋愛のテクニックとしても使えます。

毎日の挨拶だけでもいいので、意中の人に声をかけてみましょう。

単純接触効果によって相手にいい印象を与えることができます。

接触回数を増やすことは営業やセールス職でも有効です。

断られたとしても何度も顔を出すようにすると、

単純接触効果によって相手が心を開き、話だけでも聞いてくれるようになるかもしれません。

この接触には、直接会うということだけではありません。

電話やメールなどのコミュニケーションでも単純接触効果は発生します。

ただし、単純接触効果は相手に対する好き・嫌いの感情が芽生える前の段階のみ有効です。

もし、相手があなたのことを元々嫌いであった場合、接触回数を増やしたところで好意が発生することはありません。

むしろ逆効果で、ますます嫌いになってしまうでしょう。

そして、接触回数に比例するからといって1日に何度も接触しようというのもよくありません。

あまり何度も会ったり話しかけたりすると「しつこい」「くどい」などの悪印象をもたれてしまうでしょう。

多くても1日1回まで、少なくても週2~3回が最も効果的だとされています。

対人関係の場合は、最初の10回のスタートが肝心です。

それ以上は単純接触効果の効果がそれほど出ませんので、最初の第一印象が重要となってくるでしょう。

カリギュラ効果とは?

  • カリギュラ効果とは?

カリギュラとは、古代ローマの皇帝カリギュラをモデルにした映画「カリギュラ」からきています。

この映画はあまりにも残酷で過激な内容であったため、公開当時のアメリカのボストン州では公開禁止になりました。

しかしその公開禁止が話題を呼んでしまい、一大旋風を巻き起こしました。

このことから、禁止されるとかえってやりたくなる、見たくなるということをカリギュラ効果と呼ぶようになりました。

これは日本だけの用語で、心理学術的な用語としては「リアクタンス」と呼ぶようです。

 

  • やってはいけない話

パンドラの箱という逸話があります。

パンドラという女性が、開けてはならないという箱を開けてしまったことで世界中に不幸が生まれたという内容の話です。

またギリシャ神話の神オルフェウスは死んだ妻を冥界から連れ帰る際に、

地上に戻るまでは背後にいる妻の姿を見てはならないという禁止に違反してしまい、

妻を冥界に連れ戻されてしまったという話があります。

これらの話は「見るなのタブー」とも言われますが、これもカリギュラ効果によるものです。

人は自由を阻害されるとそれに反発する生き物です。

自由を阻害されるとストレスを感じてしまい、そのストレスを克服するために強い欲求が湧き上がります。

「見るな」というストレスを解消するために「見ようとする」のです。

 

  • 日常で使われるカリギュラ効果

テレビなどのメディア業界ではよくカリギュラ効果が使われます。

心霊番組などで「怖い映像が苦手な方はこの先を見ないでください!」と言われると、

何が起きるのか気になってしまい最後まで見てしまいますし、

暴露番組で出演者の発言の一部が「ピー」という効果音で隠されたりモザイク処理で映像や画像の一部を見えなくされていると、

「何があるのだろう」と気になってしまい視聴者は興味を引き立てられてしまいます。

子供に「危ないから車道に飛び出してはいけません!」と何回言い聞かせても

車道に飛び出す遊びをするのもカリギュラ効果によるものです。

禁止されると逆に興味を持ってしまうというカリギュラ効果によって、

忠告を無視して危険な遊びをしてしまうのです。なので「~してはいけない」と頭ごなしに禁止するのはよくありません。

 

このように日常には様々なカリギュラ効果が潜んでいます。

カリギュラ効果をうまく使って人の行動を操作するマーケティングもあります。

知っておくとビジネスシーンで役に立つかもしれません。

ハロー効果とは?

  • ハロー効果とは?

ハロー効果とは認知バイアスと呼ばれるもののひとつです。

何かある対象を評価する際、対象者が持つ目立ちやすい特徴にひっぱられ、

その他についての評価が歪んでしまう(バイアスがかかる)現象の事を指します。

 

ハロー効果のハローとは「Hello」ではなく、宗教画などで聖人の背後に描かれる光の輪のことです。

そのため、「後光効果」などともいわれます。

わかりやすくいえば、権威のある人の言うことは正しいと肯定してしまったり、根拠が無いのに信じてしまうことです。

 

  • 明暗の後光

ハロー効果にはポジティブ・ハロー効果とネガティブ・ハロー効果というものがあります。

 

ポジティブ・ハロー効果とは、人の目立っている点を見て他の点も実際より高く評価することです。

たとえば、明るく挨拶ができる、身なりがきちんとしている人は仕事がよくできる優秀な人材だろうと判断してしまいます。

問題行動ばかりの不良が人助けをしていたら、「アイツにもいいところあるじゃないか」と見直すこともハロー効果といえます。

身近なところでポジティブ・ハロー効果を使っているのはテレビCMです。

好感度の高い芸能人をCMに起用することで、

商品をまだ使ったことはなく、商品を見たこともないのに「これはいい商品なんだ」と好ましく感じてしまいます。

これは芸能人のいい印象に引っ張られ、その人が宣伝している商品も良く見えてしまうというハロー効果によるものです。

ネガティブ・ハロー効果はその逆で、

何か一つでもマイナス面を持っていれば他の面に関してもマイナスイメージの先入観に流されて判断・評価してしまうことです。

たとえば、太っている人がいるとします。

彼を見ている人は「太っている」という情報を元に、

「生活習慣が悪い」「食生活を管理できない」「だらしない」と決めつけ、彼の日常生活を一切見ていないのに

ネガティブな評価をつけてしまいます。これはまさにネガティブ・ハロー効果の一例です。

何か問題が起きた時、トラブルメーカーの人を指し「どうせあのひとがやったんでしょ」と決めつけてしまうのも

ネガティブ・ハロー効果によるものです。

 

坊主憎けりゃ袈裟まで憎いなんてことわざがありますが、これもネガティブ・ハロー効果といえるでしょう。

坊主への嫌悪感に引っ張られて坊主の周囲のもの(袈裟)まで嫌悪するというのはまさにネガティブ・ハロー効果です。

 

  • 評価・面接でのハロー効果

ハロー効果は人事評価や採用面接などで非常に起きやすい現象です。

出身校や資格などでその人の人格を決めつけ、「こうである」とレッテルを貼られてしまうシーンがよくあります。

学歴が高いから優秀な人材であると判断し、大きな欠点を持っているにも関わらず、

欠点を大したことのないものだと小さくとらえてしまったりします。

学校を中退しているからといって、何かあると会社をすぐやめてしまうタイプだと勝手に判断し、評価を下げていってしまいます。

逆にいえばこのハロー効果を使って、自分の長所だけをアピールすることで素晴らしい人材だと思わせることも可能でしょう。

人事採用する側は、ハロー効果に惑わされることなく適切に判断してほしいものですね。

ツァイガルニク効果とは?

  • ツァイガルニク効果とは

ツァイガルニク効果は英語でZeigarnik effectと書き、

発音の違いからツァイガルニック効果、ゼイガルニク効果、ゼイガルニック効果などとも呼ばれます。

なんだかゲームや漫画にありそうな強い必殺技のような名前ですが、必殺技でも武器の名前でも魔法の名前でもありません。

ツァイガルニク効果とは

「人は完遂した物事よりも達成できなかったり中断している物事のことをよく記憶する」という考えに基づいて提唱された効果です。

 

人はなにかの欲求によって行動する時、一定の緊張感を持っています。

「あれをしよう」「そのためにはこれをしよう」ということを考え、手順や筋道を立ててからそのことに集中します。

そして、目標が達成されるとそれらの緊張感や集中力はほぐれ、消えます。

この人間の習性によって、人は達成できた事と達成できなかった事への記憶力に差があらわれるのです。

 

  • 喉元過ぎればなんとやら

たとえばこんな体験はありませんか?

学校のテストを前に教科書を見、忘れないように公式などをぶつぶつ呟きながらテストに挑んだ後、

解答を埋め終わった途端にすっぽりと忘れてしまうといったことはありませんか?

これもツァイガルニク効果によるものです。

テストという緊張感のあるシチュエーションのために集中力をフル回転させてその時は覚えます。

しかし解答を埋め終わり、「テストが終わった」と思った瞬間に頭から公式がすっぽり抜け落ちてしまうのです。

また、成就した恋愛よりも片思いの恋愛の方が覚えているということはありませんか?

運動会で1等を取った喜びや達成感より、リレーで転んでしまった悔しい記憶のほうが覚えているというようなことはありませんか?

それらもツァイガルニク効果によるものです。

 

  • 続きが気になる

ツァイガルニク効果を研究した心理学者はこういった実験もしました。

完成した図形Aと未完成の図形Bを示し、どちらの図形のことを覚えているかということを調べたところ、

完成した図形Aよりも未完成の図形Bのことの方が印象に残っているという回答が多かったのです。

人は途中で終わっているものほど気になるというのがこの実験で証明されました。

人間の心理として、未完成のものがあるとそれが気になってしまい、未完成のものに対して一定の緊張感や集中力を持ってしまいます。

そして、「気になる」というその緊張感や集中力を緩和させるため、未完成のものを完璧に完成させようとしたくなるのです。

そして、完了したものとして脳で情報を処理し、「気になる」ことによる緊張感を解消します。

 

それをよく使っているのがテレビや雑誌などのメディア業界です。

テレビで「続きはCMのあと!」というナレーションをよく聞くと思います。

いいところでCMになってしまい、オチを見るためにチャンネルをそのままにしておいてしまいます。

あるいは「ダイエットの秘訣は〇〇!?」といった一部を伏せ字にしたキャッチコピーもそうです。

「〇〇ってなんだ!?」とつい興味を惹かれてしまいます。

これはいいところで中断されてしまって未完成となってしまった情報を、

続きを見ることで完成した情報にしたくなるというツァイガルニク効果によるものです。

また、漫画の1巻、1話試し読みというのもツァイガルニク効果を使っています。

原理はテレビの「続きはCMのあと!」と同じで、「この先どうなるの!?」という興味をかきたてるものです。

 

「全部は見せない焦らし作戦」こそがツァイガルニク効果といえるでしょう。

このツァイガルニク効果は恋愛のテクニックとしても使えます。

情報を小出しにし、相手が食いついてきたところでわざと話を切り上げ、終わらせるというものです。

言いかけてやめるというこの「引き」こそがツァイガルニク効果によって相手の興味を惹く手段になりえます。

もし意中の異性がいればこのテクニックを使ってみるのもいいでしょう。

プラシーボ効果とは?

  • プラシーボ効果とは?

「プラシーボ効果」。よく聞いたことのある単語だと思います。

「薬じゃないのに薬だと思い込み、実際に薬の効果が出てしまう」、

そこから広がって「効果がないはずなのに思い込みで効果が出る」といったようにぼんやりと意味を理解しているかと思います。

今回の記事はそのプラシーボ効果のお話です。

 

  • 偽薬効果

プラシーボ効果のプラシーボとは「偽薬」のことで、偽薬とは本物の薬に見えるが薬ではないもののことです。

ちなみに本物の偽薬は、薬理的な効果がないブドウ糖や乳糖が用いられることが多いようです。

由来はラテン語の「プラケーボー」で「私は(あなたを)喜ばせる」という意味です。

 

ちなみに偽薬を服用することで副作用などの悪い影響のみが出てしまうことを「ノーシーボ効果」といいます。

「この薬は発熱に効きますが、副作用として腹痛を起こすことがあります」と言って渡した偽薬を飲んで、

お腹が痛くなったらノーシーボ効果が出てしまったということになります。

プラシーボ効果は思い込みや暗示で成り立っているので、そういったものにかかりやすい人には効果てきめんです。

不眠症を訴える患者に対し、睡眠薬を継続して処方することが危険と判断された場合、

ビタミン剤を睡眠薬と偽って処方することがあります。今では禁止されている行為ですが、

以前にはプラシーボ効果を期待してそういうケースがあったといわれています。

 

  • 仕組み

プラシーボ効果が実際にどうなっているのかということに関しては、あまり明らかになってはいません。

2つのグループに同じ偽薬を渡し、Aグループには薬と言い、

もう片方のBグループには栄養剤と言ったところ、

Aグループに治癒効果が見られたことで発見されましたが、その仕組は解明されていません。

 

プラシーボ効果が実際に様々な病気に対する治療効果を持つ理由について、

生物学者のニコラス・ハンフリーは

「免疫システムを節約するための資源マネジメント機構が働いているのではないか」と推論しました。

人の体は病気や怪我をした時、それを治そうとする仕組みが備わっています。

しかし、その機能は病気や怪我をした時にただちにフル稼働するわけではありません。

その機能をはたらかせるのにもエネルギーが必要なので、

むやみに機能をフル稼働させたらただでさえ病気や怪我で弱っている体にダメージになりかねません。

なのである程度機能をセーブしようとするのです。

しかし、家族の介助や栄養の補給など、様々な要因によって「もう大丈夫」という安心が確保されると、

体はセーブしていた機能を解放し、病気や怪我の治癒にあてるようになります。

この心理的作用がプラシーボ効果の仕組みではないかといわれています。

 

  • 詐欺だ! 嘘だ!

こういったプラシーボ効果は詐欺や嘘の広告にも用いられます。

医学的にまったく根拠がないにも関わらず、

「このサプリを飲むとコラーゲンが摂取できて美肌になります」というような広告があります。

プラシーボ効果を知っている私たちは「どうせ思い込みなんでしょう?」と

プラシーボ効果を引き合いに出して断ろうとしますが、

偽薬業者は「効果を絶対に信じない人や人の言っていることを認知できない動物、幼児などにも効果があるので、

この商品はプラシーボ効果ではなく実際に効果が出ている」といったロジックを用いて買わせようとするのです。

気をつけてください。コラーゲンは胃から摂取できるものではありませんので

サプリを飲んでも美肌にはなりませんし3歳若返ったりもしません。

肌が若々しくなったように感じるのはプラシーボ効果です。

こういったプラシーボ効果を利用した偽薬業者に騙されないでくださいね。

バーナム効果とは?

  • バーナム効果って?

バーナム効果は1956年にアメリカの心理学者ポール・ミールが名付けた心理現象のことです。

「誰にでも当てはまる要点というものがある」というバーナムさんの言葉に因んで名付けたものです。

バーナム効果はフォアラー効果とも言われますが、名付けた人が違うだけでどちらも同じ現象です。

 

バーナム効果は、曖昧で普遍的な記述を自分のものとしてとらえてしまう現象のことです。

つまり、誰にでも当てはまる内容を自分だけに当てはまるものだと思ってしまうのです。

 

  • 誰にでも当てはまるんだよね

たとえば、血液型占いで

「A型の人は真面目で、普段元気に振る舞っていても内心では不安を抱えています」

「B型の人は自己中心的で、自分の意見を曲げないでしょう」

「O型の人は大雑把で物事を適当にすませてしまうところがあります」

「AB型の人は変わり者で、非現実的な願望を抱いています」といった文章を見たことがあると思います。

どうですか?

自分の血液型の特徴が当てはまると思ったでしょうか?

でもよく考えてみてください。

この文章、誰にでも当てはまると思いませんか?

だいたいどんな人も真面目でしょう

。24時間ふざけているような、おちゃらけた人間なんてそういません。

人前で明るく振る舞うというのも、人には愛想というものがありますから当然です。

どんより暗い人はうつ病の傾向があるので今すぐ病院に行ってください。

内心で不安を抱えるのも当たり前のことです。

学校、会社、趣味、仕事、悩みのない人間なんていません。

B型の人の特徴として挙げられている「自己中心的」というのも誰にでもあります。

人間、多少は自己中心的な部分があるものです。

自己中心的な部分がまったくない人間なんていません。

O型の「大雑把で物事を適当に片付ける」というのも、誰にだってあることです。

「面倒くさいからちょっと雑にしちゃおう」なんて手を抜くことなんてしょっちゅうあると思います。

AB型の特徴とされている「非現実的な願望を抱く」なんてところも同様です。

「宝くじ当たらないかな」「絶世の美女にモテたい」なんて願望、本気ではないにしろ思う時だってあるでしょう。

これらは誰にでも当てはまる文章です。

文章を入れ替えたとしても気付けないでしょう。

血液型占いでは「A型はこう」というような固定観念があり難しいですが、

たとえばこれが血液型ではなく星座占いだったらどうでしょう?

「おひつじ座の人は他人から好かれたい、称賛されたいと思っている」

「おうし座の人は使われず生かしきれてない才能を持て余していると感じています」なんて言われたら、

当てはまると思ってしまいませんか?

 

  • 実験してみた

アメリカの心理学者のフォアさんは、学生たちに性格検査と称してテストをしてみました。

「外見的には規律正しく自制的ですが、内心ではくよくよしたり不安になる傾向があります」

「正しい判断や正しい行動をしたのかどうか真剣な疑問を持つときがあります」といった文章を並べ、

自分にどれだけ当てはまっているかを「全然そう思わない」の0点から「非常にそう思う」の5点の5段階で採点してもらいました。

この時の平均点はなんと4.26点で、ほとんどの人が「非常にそう思う」「そう思う」と答えたのです。

誰にでも当てはまる項目なのに、自分の特徴だと思ってしまったのです。

 

  • 本当にそれはあなたの特徴ですか?

試しに知り合いや家族の人に星座占いと偽って「○○座の人は独自の考えを持っていることを誇りに思っているが、

他人に自分のことをさらけ出しすぎるのはよくないと思っています」などと言ってみてください。

当たっていると返答されたら、その人はバーナム効果を受けているということです。

どうですか?

今度から雑誌についている占いのページを読む時にこのことを意識して読んでみてください。

PFスタディとは?

  • PFスタディとは?

PFスタディとは、Picture Frustration Studyの略で、

1948年、米国ワシントン大学心理学教授ソールローゼンツアイクによって考案された心理テストです。

日常的に遭遇する欲求不満の場面を絵で示し、それに対する反応をみるというテストです。

欲求不満というと、ちょっとエッチに聞こえるかもしれませんが、

心理学の世界での欲求とは、「何かをしたい」という願い全般を指します。

食欲、性欲、睡眠欲と言った本能的なことから、経済や健康といった安全への欲求、

自分の居場所が欲しいという社会的な欲求、人に認められたいという承認欲求など、あらゆる「こうしたい」という欲のことです。

このあらゆる欲求が満たされない、欲求が侵害された場面に対して、どう答えるのかというテストがPFスタディです。

 

  • 実際にどういうもの?

PFスタディは、怒られたり責められたりしている人がどう答えるかということを想像して答えるテストです。

たとえば、走る車が跳ねた泥が自分の服についてしまい、車の持ち主が謝っているという場面に、

泥を跳ねられた側としてどう答えるかを想像し、答えます。

「お前のせいで服に泥がついた!クリーニング代を払え!」とか

「仕方ないことです。気にしないでください」とか、あるいは答えずに立ち去るという回答もあるかもしれません。

 

PFスタディは被験者の年齢によって、成人用、青年用、児童用といったように年齢が分かれています。

被験者の年齢層の人間に日常的にありえる光景を見せなければテストにならないためです。

小学生の子供に「上司に怒られるサラリーマンの絵」なんて見せてもいまいちどういう状況かわからないですし、

逆にお年寄りの被験者に「公園で遊び場をめぐって喧嘩する子供の絵」なんて見せても絵に感情移入しにくいですからね。

実際のPFスタディはこういうふうに提示された絵の中の吹き出しに回答を書き込んでいきます。

年齢層ごとにそれぞれ24問あり、おおよそ20分ほどで終わります。

 

  • 何がわかるの?

 

PFスタディは投影法に分類される心理テストです。

投影法とは、その人が図形を見て感想を抱く時、自分の内心を投影しているのだという説に基づくテスト方法です。

普段意識しない内心が投影された回答を分析することによって、

自分のパーソナリティや無意識的な衝動や欲動、知覚パターンなどを理解することができます。

 

提示された絵に対し、被験者がどのように反応するかによって、被験者の反応の背景に潜む人格の独自性が採点されます。

それによって、被験者がどういうパーソナリティを持っているかを分析します。

 

  • どうやって知るの?

投影法のテストすべてに共通することですが、まず内容より先に「どのように書いたか」といったこを分析します。

問題文である絵を見てから回答を書き始めるまでの時間や、筆跡の乱れなどをチェックします。

筆跡の濃淡は回答に対する自信のあらわれを見ることができますし、

文章を書き始めるまでが長いと、頭の中で文章を組み立ててから書き始める慎重なタイプだということがわかります。

 

さて内容への分析ですが、「攻撃の方向」と「反応の型」の組み合わせによって採点が行われます。

欲求不満に対して誰を責めるのか、またどのように責めるのかということを見ます。

たとえば、走る車が跳ねた泥が自分の服についてしまい、

車の持ち主が謝っているという場面に対し「クリーニング代を払え!」と相手を責めた時、

外罰的な反応であると判断されます。

「水たまりのそばにいた自分が悪い」という解答をした時、内罰的だと判断されます。

「仕方ないことです、気にしないでください」と答えたら相手も自分も責めないという無罰的であるとされます。

反応に対しても障害優位型、自我防衛型、要求固執型の3つの型があります。

例で言えば、「ここに水たまりがあったせいで」と欲求不満の原因となった障害の指摘をした場合は障害優位型、

「服が汚れた」ということを主張した場合は自我防衛型、

「服が汚れたのできれいにしなければならない」ということを重視した回答の場合は要求固執型ということになります。

 

他罰的、内罰的、無罰的の3つと障害優位型、自我防衛型、要求固執型の3つの組み合わせの合計9つのカテゴリーと、

そのどれにも当てはまらない変種型の合計10種類のカテゴリーによって反応が採点されます。

 

こうして自分のパーソナリティを知ることができるのです。

詳しく知りたいのであれば、近くの心療内科や精神科をたずねてみてください。

SCTテストとは?

  • SCTテストとは?

SCTテストとは、文章完成法とも呼ばれます。

Sentence Completion Testの頭文字を取ってSCTと呼ばれますが、一般的にはSCTテストと呼ばれます。

略さないでいくとSentence Completion Testテストと「テスト」の単語が連続してしまってよくわからないことになりますが、

SCTだけでは心理テスト以外のあらゆる「SCT」という単語が検索でヒットなどしてしまうので、

心理テストのSCTですよというのを示すためにSCTテストと呼ばれます。

どういったテストかというと、途中で途切れた文章の続きを書くという心理テストになります。

 

  • 実際にやってみよう

ちゃんとしたものは全部で60問~100問あるのですが、どういったものかという「さわり」の部分だけやってみましょう。

まず、紙、もしくはパソコンのメモ帳やワード、スマホのテキスト作成アプリなど、

「ある程度の長さの文章を書けるもの」を用意してください。

「このテストは文章を作成するテストなんだし、頭の中で文章を考えるだけでいいのでは?」と思うかもしれません。

ですが、できれば頭の中で考えるだけではなく、何かしらの形で書き出せる(書いた後に見返せる)ものにしてください。

 

用意できましたか?

それでは、やっていきましょう。

以下の1から5まで提示した文章の続きを自由に書き出してください。

一言で済ませてもいいですし、ある程度の長さのある文章でも構いません。

 

1.子供の頃、私は

2.私はよく人から

3.家の暮らしは

4.もし私の父が

5.もし私の母が

 

できましたか?

 

  • 何がわかるの?

SCTテストは投影法に分類される心理テストです。

投影法とは、その人が図形を見て感想を抱く時、自分の内心を投影しているのだという説に基づくテスト方法です。

普段意識しない内心が投影された回答を分析することによって、

自分のパーソナリティや無意識的な衝動や欲動、知覚パターンなどを理解することができます。

 

SCTテストによって、「自分は自分をどう思っているか」という自己概念や、

自分の性格傾向から現在の問題まで個人のパーソナリティを幅広く把握できます。

たとえば、「私が知りたいのは」という文章の後に

「あの時失敗さえしなければどうなっていただろうか」と続いていた回答があったとして、

その回答から「過去にこだわっている」という答えを導き出します。

こういったように、自分の性格に関すること、家族関係、対人関係などを判明させていくのがSCTテストです。

 

  • どうやって知るの?

SCTテストの分析は「バウムテスト」や「ロールシャッハテスト」のように、

内容に関することだけでなく、「どのように書いたか」といったことも分析の対象となります。

書かれた内容の前にまず、問題文である文章を見てから文章を書き始めるまでの時間(反応時間)や、

文章自体の長さ、筆跡、文法的な誤りなどをチェックします。

文章を書き始めるまでが長いと、頭の中で文章を組み立ててから書き始める慎重なタイプだということがわかりますし、

文章が短ければ自分のことを話したがらない性格だというのがわかります。

 

そして次に内容ですが、特に「こういう答えをしたらこういう解釈」であるということは決まっていないようです。

重要なのは、解釈や仮説をいくつも出していくことです。

自分のことを多角的に観察し、分析することが大事です。

また、文章を作る時に社会的な望ましさに歪められることもあります。

「本当は殺したいくらい嫌いだけど、殺したいなんて書いたら危険人物みたいに思われてしまうかも…

書く文章は嫌いって一言くらいにとどめておこう」といったふうです。

そういったことを考えながら文章を解釈していくといいでしょう。

自分の新しい側面に気付けるかもしれません。

 

TATテスト 後編

では、回答編です。

 

  • 1つ目の質問の回答

1つ目の質問では、あなたがどういう人かがわかります。

「引き止める女を振り切っている」と答えた人は、非常に目的意識がはっきりしていて、

目標に向かっていく意志も人並み以上に強い人です。しかし時に自信過剰になります。

「誰かに喧嘩をしかけにいく」と答えた人は攻撃的な人です。

「仕事に行く」と答えた人は現実主義で実直な人です。

「男の行く先は特に決まっていない」と答えた人は、将来の進路や目的に迷いを感じている人です。

 

  • 2つ目の質問の回答

2つ目の質問では、自分が他人にどう関わっていくかということがわかります。

「男性を引き止めている」と答えた人は他人の行動を黙って見ていることができない人です。

「男性を誘惑している」と答えた人は大胆で積極的で、自分の気持ちが表に出やすい人です。

「男性を送り出している」と答えた人は相手の意志を尊重して思いやる気持ちを持っています。

「男性に罵声を浴びせている」と答えた人は現状に不満を持ち、何かと文句をつける人です。

 

  • 3つ目の質問の回答

3つ目の質問では、あなたを取り巻く周囲にあなた自身がどう対処していくかがわかります。

「男性は女性から逃れようとしている」と答えた人は自分が進みたい方向を自覚はしているが、

それを現実化することに困難を感じています。

「女性が男性を理解していない」と答えた人は、周囲に自分を理解してもらえず人間関係に不信感を抱いているのかもしれません。

「男女は無関係」と答えた人は「相手が誰か」などではなく、人間関係性そのものについて葛藤しています。

 

  • 4つ目の質問の回答

4つ目の質問では、他人とどのような距離感で付き合いたいかがわかります。

「男女一緒にやってきた」と答えた人は人間関係に信頼を置くことの出来る人です。

一人より誰かと一緒にいた方が気持ちが落ち着く人間です。

「男性だけがやってきた」と答えた人のうち、あなたが男性であれば、自立心と独立心が強い人です。

あなたが女性であれば、保守的で受け身の性格をしています。

「女性だけがやってきた」と答えた人は自分で何かを築いていくよりは

縁の下の力持ちとなり周囲を支えていく方が得意である性格をしています。

 

  • 5つ目の質問の回答

5つ目の質問では、困難に対してあなたがどうするかがわかります

「男性は自分の目的を達成する」と答えた人は、

どんな状況に陥っても心を乱すことなく気持ちをコントロールできる人です。

そのため、問題解決能力が高いといえるでしょう。

「男性は女性のせいで自分の目的を果たすことができない」と答えた人は責任転嫁する傾向が強くあります。

「男性は女性とは関係なく自分の目的を果たせない」と答えた人は、自信をなくし漠然とした不安を抱いている人です。

「二人は一度別れるが再会する」と答えた人は精神年齢がとても高く、

状況を冷静に判断し、物事を最善の方向に進めていくために注意を払うことができる人です。

「二人の関係が悪化する」と答えた人は、物事を悪い方に考えてしまいがちな人です。

どうでしょうか? 合っていましたか?

 

  • しかし

TATテストは実施の方法や解答の解釈の仕方について、統計的に標準化されているとはいえず、

そのため心理テストとしてはあまり使用されていないのが実情です。

ここでやったものは、なんとなく「こういうものなんだ」くらいの感覚で結果を受け止めるのがいいでしょう。

どうしても正確に知りたいのであれば、近くの心療内科や精神科をたずねてみてください。

TATテストとは 前編

  • TATテストとは?

TATテストは日常における葛藤画面が描かれたカードを見て、登場人物の心情や行動などの物語を作っていくテストです。

たとえば、年齢が違う2人の子供が遊んでいる絵を見て

「兄弟で追いかけっこをしている」「年長者が年下の子をいじめている」「仲が悪い2人の兄弟」などの情景を想像し、

答えるテストです。

これ以上詳しく説明するとネタバレになってしまいますので、ここからは実際にやってみましょう。

 

  • あなたにはどう見えますか?

このイラストについて、質問を5つします。

質問ひとつにつき選択肢がいくつかあるので、その中から近いと思うものを答えてください。

正解はないので、深く考えずに直感で答えてくださいね。

 

1つ目の質問です。このイラストの男性は何をしていますか?

 

・引き止める女を振り切っている

・誰かに喧嘩をしかけにいく

仕事に行く

・男の行く先は特に決まっていない

 

2つ目の質問です。このイラストの女性は何をしていますか?

・男性を引き止めている

・男性を誘惑している

・男性を送り出している

・男性に罵声を浴びせている

 

3つ目の質問です。男性と女性の関係は何だと思いますか?

・男性は女性から逃れようとしている

・女性が男性を理解していない

・男女は無関係

 

4つ目の質問です。エレベーターから来たのは?

男女一緒にやってきた

男性だけがやってきた

女性だけがやってきた

 

5つ目の質問です。物語の結末はどうなるでしょう?

・男性は自分の目的を達成する

・男性は女性のせいで自分の目的を果たすことができない

・男性は女性とは関係なく自分の目的を果たせない

・二人は一度別れるが再会する

・二人の関係が悪化する

 

これで質問はおしまいです。

 

  • 何がわかるの?

 

TATテストとは、「主題統覚検査」と訳される投影法のテストです。

投影法とは、その人が図形を見て感想を抱く時、自分の内心を投影しているのだという説に基づくテスト方法です。

普段意識しない内心が投影された回答を分析することによって、

自分のパーソナリティや無意識的な衝動や欲動、知覚パターンなどを理解することができます。

 

つまり、絵を見て作った空想の物語にあなたの欲求や悩みが反映されているのです。

 

では、先程の質問にどう答えたかの解説を次の記事でしていきます。