バンドワゴン効果とは?

  • バンドワゴン効果とは?

 

バンドワゴン効果のバンドワゴンとは、行列における先頭者のこと。

「バンドワゴンに乗る」というのは時流に乗るという意味ですが、そのバンドワゴンです。

 

バンドワゴン効果とは、集団心理における同調現象のひとつです。

多数派とされる情報が流されることで、その選択への支持傾向が強くなる心理効果のことです。

つまり、「多数派についていくことで、ますます多数派への支持が増す」「多数派であるものを自分もやりたい」という効果です。

これは、多数の行列が先頭者に従ってついていくことから名付けられました。

わかりやすく言うと、「勝ち馬に乗る」「多勢に与する」といった言葉です。

 

対義語としてはアンダードッグ効果があります。

アンダードッグ効果については別の記事で解説しているので、そちらを参照してみてください。

 

  • 時流に乗る

 

バンドワゴン効果はアパレル業界でよく見ます。

ファッションの流行を生み出すコツとしてバンドワゴン効果が使われています。

流行色や流行アイテムとして何かを流行らせたい時、

「今年はこれが流行!」と雑誌がいっせいに推すなどしてバンドワゴン効果を発生させています。

それだけでなく、実際に店頭で「今年はこれが流行!」と置かれたものを目にするようになるため、

さらなるバンドワゴン効果が生まれるのです。

それにより流行は作られていきます。

 

流行語などもそうです。

今年の流行語として毎年いろいろ発表されますが、流行語とされた言葉やフレーズを言うことで

「流行りに乗っているイケてる自分」というような気分になったことはありませんか?

 

小さい頃、親におもちゃをねだったことはありませんか?

その理由はだいたい「クラスで流行っているから」とか「みんな持っているから」という理由ではありませんか?

これは多数派に乗りたいというバンドワゴン効果によるものです。

 

  • 日本人にはよくある

バンドワゴン効果は集団心理における同調現象のひとつですが、

日本人にはこのバンドワゴン効果がかなりよくはたらきます。

多数派の人と同じことをしていたい、

少数派になって目立つことはしたくない、そんな心理もバンドワゴン効果によるものです。

みんながやっているから安心で安全で「正しい」ことだと思い、

その「みんな」に加わるため自分も欲しくなるのです。

日本人が流行に弱いといわれるのは、このバンドワゴン効果がよくはたらく気質だからです。

 

面白いバンドワゴン効果の例があります。

お笑い芸人のダチョウ倶楽部さんの定番ギャグですが、「どうぞどうぞ」というのがあります。

痛い目を見るのでやりたくないが、

周りが「俺がやる!」「いや俺がやる!」と手を挙げているので自分も手を挙げなきゃいけない気持ちになって手を挙げた瞬間、

「どうぞどうぞ」と譲られるというあれです。とても定番ですよね。

この「みんなが手を挙げているので自分も挙げる」というのもバンドワゴン効果のひとつです。

多くの人が選んだものは良いもののはずだ」というバンドワゴン効果による思い込みに惑わされず、

正しい情報を得ていくことが必要です。

でなければ、流行っているからといってあれこれ手を出して困ったことになってしまうかもしれませんよ?

アンダードッグ効果とは?

  • アンダードッグ効果とは?

一生懸命なのにうまくいかない人、

頑張っているのに報われない人や不利な状況に追い込まれた人を応援したくなることは、

きっと誰にでもあると思います。

その心のはたらきを心理学用語でアンダードッグ効果といいます。

アンダードッグとは英語で「負け犬」を意味します。

 

  • 判官ひいき効果

アンダードッグ効果は「判官ひいき効果」として政治の用語としても使われます。

その場合の意味は、選挙前の予測で不利とされた候補者に票が集まり、

逆に勝つという、選挙予測の効果のこととなります。

そもそもこの判官ひいきという言葉は平安時代の武将、源義経に由来します。

平氏を滅ぼして源平合戦の最大の功労者となった源義経ですが、その後は悲壮な最期を遂げることになりました。

そのその最期は多くの人の同情を引き、判官ひいきという言葉が生まれました。

 

ひとは、「弱きを助け強きをくじく」という言動に対しては、無批判に称賛する心理を持っています。

そして、その心理ゆえに、弱者の位置に立たされたものに対しては同情し、応援しようとします。

その心のはたらきをアンダードッグ効果といいます。

 

  • 弱い者ひいき

しかしアンダードッグ効果は単に「弱い面を見せて同情を引く」ということではありません。

同情を誘う演出をしたとしても見えすいたものになってしまいます。

アンダードッグ効果が最も効果を発揮するには「頑張っているのに」「一生懸命なのに」という前提が必要です。

その前提によってアンダードッグ効果が生まれます。

 

たとえば甲子園の高校野球です。

高校野球はプロ野球よりずっとレベルが低いですが、甲子園のシーズンになると観客はあれほど応援します。

高校球児たちがあれほど応援してもらえるのは、彼らが一生懸命やってきたからです。

土日も夏休みも返上し、必死に汗を流してボールを追いかけてきたことを、みんな知っているからです。

だから観客も応援しようという気になり、たとえ大差で負けてしまっても選手の検討を称えます。

これがもし、ダラダラ気だるげにやっていたとするなら、同じ状況になってもアンダードッグ効果は生まれません。

誰も選手たちを応援しようとは思いません。

 

  • 日常で使われるアンダードッグ効果

日常ではマーケティングでよく見られています。

 

「発注ミスしてしまいました! 半額にしますのでどうか買ってください!」

スーパーなどでこんなチラシを見たことはありませんか?

これはアンダードッグ効果を利用したマーケティングです。

この文面を見ることで、発注ミスした店員に同情が集まり、「半額だし買ってみようかな」と意識が生まれます。

しかしアンダードッグ効果はマーケティングになんでもかんでも有効というわけではありません。

ピンチなので助けてくださいと言われて「仕方ないな、助けてやるか」と思うのは身近なものだからです。

普段利用している慣れ親しんだスーパーだからこそ助けてやろうという気概が生まれるのです。

あなたもきっと、突然やってきた訪問販売員に

「ちょっと困っているので、どれでも安くしますから買ってください!」と言われたとしても戸惑ってしまいますよね。

それと同じです。

それは訪問販売員が初対面であり、どういう人なのかまったくわかっていないからです。

これがもし、いつも駆けずり回ってセールスしている姿を見ていたら、

「買うかはさておき、話ぐらいは聞いてやろう」と思ったりはしませんか?

 

  • 一生懸命やれば結果がついてくる

「ダメでも良いからとりあえず一生懸命やってみろ」というアドバイスはある意味的を射ています。

一生懸命やれば結果がついてくるというのもありますが、

何より、一生懸命やっている姿はそれだけで周囲の人から応援してもらえます。

時には助けてくれるでしょう。

それにより道がひらけ、結果を得られるということもあります。

アンダードッグ効果は一生懸命さ、真剣さを伝えれば伝えるほど効果を発揮します。

これを利用すれば周囲のサポートを得られやすくなるかもしれません。

ぜひ意識してみてください。

コンコルド効果とは?

  • コンコルド効果とは

コンコルド効果とは、費用埋没効果とも呼ばれる心理効果です

「コンコルドの錯誤」「コンコルドの誤り」などともいわれています。

コンコルド効果とは簡単に言えば

「損失にしかならないのはわかっているが、金銭や時間、労力などの投資したものが無駄になるのを惜しんでさらに投資してしまう、

やめたくてもやめられない状態」を指します。

 

  • コンコルドの誤り

このコンコルドとは超音速旅客機コンコルドからきています。

コンコルドは世界初の音速旅客機として注目を浴びましたが、開発費や維持費、

燃費といった開発から運用までの費用が膨大であること、とてつもなく長い滑走路が必要で、

滑走路のための土地代がかかるということ、

そしてせっかく飛ばしても騒音や発生した衝撃波が近隣住民に迷惑をかけてしまうこと、

そのくせ100人程度しか乗せられないということ、

何よりこれらのコストを回収するために運賃がものすごく高いという様々な問題点がありました。

開発しても赤字、運用しても赤字というコンコルドは航空会社からNOをつきつけられました。

しかしこのまま開発中止したとしても、

各航空会社には「開発したコンコルドをそちらの会社で使ってくれ!」と契約を取り交わした後です。

契約の遵守のためには開発を続けなければなりません。

開発費はどんどん伸びていき、

ついには「今すぐ計画を中止して各航空会社に違約金と賠償金を払った方が安く済む」というところまできてしまいます。

しかし計画に携わる人々はこれまでの資金や時間や労力が無駄になることを恐れ、

「今すぐ開発中止すればこれ以上赤字が拡大せずに済む」ということを全員がわかっていながら目を背け、開発を続けました。

その結果、250機作れば採算が取れたところをたった16機しか作れず、コンコルドは大赤字で終わってしまったのです。

 

  • 日常生活のコンコルド効果

コンコルド効果が最もよく使われているのはいわゆるソーシャルゲームと言われるスマホゲームや、ネットゲームなどです。

今まで費やした課金額を無駄にしたくなくて、

ゲーム自体に飽きているにもかかわらずゲームをやめたくてもやめられない状態になったりことはありませんか?

とあるSSRキャラが欲しくてガチャを回すものの一向に出ず、

「10連1回ぶんだけ課金」「もう1回ぶんだけ課金」「1万円入れて出なかったらやめよう」

「1万円出したのに出ない、こんな結果で終わらせられるか!もう1万円!」とどんどん課金した記憶はありませんか?

ゲーム以外にも、「せっかく〇〇したんだから、もとを取らないと」と意地になったりしたことはありませんか?

そう思うのはコンコルド効果によるものです。

「もったいないから」とやめずに進め続けるとどうしようもないほどの大損害を被るまで脱却できなくなることがほとんどです。

 

あなたも無駄な費用を出していませんか?

一度見直してみてはどうでしょうか?

アンダーマイニング効果とは?

  • 趣味を仕事に

趣味がありますか?

ネットサーフィン、SNSでのおしゃべり、カフェ巡りやウィンドウショッピングなど、どんなものでもいいです。

大好きなことをやるだけでお金をもらいたい、趣味を仕事にしたい。そう思うことはありませんか?

しかし、そこには罠があるかもしれません。それが「アンダーマイニング効果」と呼ばれるものです。

 

  • 趣味を仕事にした弊害

アンダーマイニング効果とは、内発的に動機づけられた行為に対して、

報酬を与えるなどの外発的動機づけを行うことによって、モチベーション(やる気)が低減する現象のことです。

つまり自発的に「やりたい」と思ってやっていたことが報酬をつけられることで急激にやる気がなくなるのです。

 

人には内発的動機と外発的動機というものがあります。

内発的動機とは内部から発生する動機のことで、つまり自ら「頑張りたい」「やりたい」という気持ちによるものです。

外発的動機とは外部から与えられた動機のことで、

「報酬をもらいたい」「評価がほしい」というものです。報酬や評価を目当てにした動機です。

SNSでのおしゃべりを趣味にしているひとが趣味を仕事にしたくて

「SNSで1つコメントするごとに100円」という業務を始めたとしましょう。

最初は好きなおしゃべりが出来て嬉しいと思いますが、

次第にSNSを使う理由が「おしゃべりすること」より「報酬をもらうこと」に変わっていきます。

この目的のすりかえにより義務感が出てきてしまい、モチベーションが低下していきます。

さらには、「お金がもらえないならやらない」と今後はもう報酬なしでSNSでコメントするのがバカらしくなってしまい、

SNSさえやめてしまいます。

 

自発的に勉強をしている子供にお小遣いをあげることもアンダーマイニング効果を起こしやすいです。

もちろん親としては応援の気持ちで良かれと思ってのことですが、

子供はお小遣いという刺激的な報酬によって「学びたい」という自主的な意欲が失われてしまうのです。

 

アンダーマイニング効果はお金や名声を報酬にした時だけに起きるとは限りません。

「褒める」という行動でさえ発生します。自主的なモチベーションが「褒められたいからやる」と目的がすり替わってしまいます。

 

  • だからといって悪いことではない

だからといって報酬を与えることが悪いことということではありません。

褒められたい、認められたいから頑張るといったことのように行動を促すプラスの効果もあります。

これはエンハンシング効果と呼ばれています。

 

アンダーマイニング効果によってモチベーションの低下を起こさないためには、

自分の行動が内発的動機づけに基づくものか、外発的動機づけに基づくものかを慎重に見極めなければなりません。

こうしたことは決まった基準があるわけではないので、自分で試行錯誤することが大切です。

内発的なやる気が出たら、安易な外的報酬でそれを消さないように細心の注意が必要だということです。

単純接触効果とは?

  • 単純接触効果とは?

単純接触効果とは、アメリカのロバート・ザイアンスが提唱した理論です。

ザイアンスの単純接触効果、ザイアンスの法則とも呼ばれます。

 

単純接触効果とは、接触を繰り返していると、そのものに対しての好感度が上がっていくというものです。

はじめのうちはまったく興味がなかったり、嫌いだったり苦手だったりしたものも、

何度も見たり聞いたりしてそれに触れていくうちに、次第によい感情が起こるようになってくるようになるのです。

 

  • 単純接触効果のしくみ

これは、見たり聞いたりすることで作られた記憶が頭の中で歪められていくことによるものです。

人間は、初めて見るものに対しては警戒心を抱く生き物です。

しかし、しだいにその存在に慣れていき、警戒心が解けていくようになります。

この仕組みを利用したのが単純接触効果です。

これは図形や文字、におい、手触りなど、いろいろなものに対して発生します。

単純接触効果は会った回数に比例するといわれています。

誰かと長時間一緒に過ごすことよりも、

一瞬でもいいので何度も出会った時の方がその人への好感度が高かったという研究結果もあります。

 

  • 日常で使われる単純接触効果

テレビはよくこの単純接触効果を使っています。

同じCMを何度も流すことによって視聴者にその商品の好感度を高め、買ってもらおうとします。

CMでの登場が多いほど、よい商品だと思ったり欲しくなったりするのです。

買い物で商品を選ぶ時にはテレビCMで見たことのない商品よりも、テレビCMで見た商品の方が身近に感じるようになります。

単純接触効果によって成功した例といえば、ユニクロが挙げられます。

ユニクロは毎週末に新聞に折込チラシを入れています。

毎週そのチラシを見ることで単純接触効果が起き、服を買おうという購買意欲につながります。

また、単純接触効果は恋愛のテクニックとしても使えます。

毎日の挨拶だけでもいいので、意中の人に声をかけてみましょう。

単純接触効果によって相手にいい印象を与えることができます。

接触回数を増やすことは営業やセールス職でも有効です。

断られたとしても何度も顔を出すようにすると、

単純接触効果によって相手が心を開き、話だけでも聞いてくれるようになるかもしれません。

この接触には、直接会うということだけではありません。

電話やメールなどのコミュニケーションでも単純接触効果は発生します。

ただし、単純接触効果は相手に対する好き・嫌いの感情が芽生える前の段階のみ有効です。

もし、相手があなたのことを元々嫌いであった場合、接触回数を増やしたところで好意が発生することはありません。

むしろ逆効果で、ますます嫌いになってしまうでしょう。

そして、接触回数に比例するからといって1日に何度も接触しようというのもよくありません。

あまり何度も会ったり話しかけたりすると「しつこい」「くどい」などの悪印象をもたれてしまうでしょう。

多くても1日1回まで、少なくても週2~3回が最も効果的だとされています。

対人関係の場合は、最初の10回のスタートが肝心です。

それ以上は単純接触効果の効果がそれほど出ませんので、最初の第一印象が重要となってくるでしょう。

カリギュラ効果とは?

  • カリギュラ効果とは?

カリギュラとは、古代ローマの皇帝カリギュラをモデルにした映画「カリギュラ」からきています。

この映画はあまりにも残酷で過激な内容であったため、公開当時のアメリカのボストン州では公開禁止になりました。

しかしその公開禁止が話題を呼んでしまい、一大旋風を巻き起こしました。

このことから、禁止されるとかえってやりたくなる、見たくなるということをカリギュラ効果と呼ぶようになりました。

これは日本だけの用語で、心理学術的な用語としては「リアクタンス」と呼ぶようです。

 

  • やってはいけない話

パンドラの箱という逸話があります。

パンドラという女性が、開けてはならないという箱を開けてしまったことで世界中に不幸が生まれたという内容の話です。

またギリシャ神話の神オルフェウスは死んだ妻を冥界から連れ帰る際に、

地上に戻るまでは背後にいる妻の姿を見てはならないという禁止に違反してしまい、

妻を冥界に連れ戻されてしまったという話があります。

これらの話は「見るなのタブー」とも言われますが、これもカリギュラ効果によるものです。

人は自由を阻害されるとそれに反発する生き物です。

自由を阻害されるとストレスを感じてしまい、そのストレスを克服するために強い欲求が湧き上がります。

「見るな」というストレスを解消するために「見ようとする」のです。

 

  • 日常で使われるカリギュラ効果

テレビなどのメディア業界ではよくカリギュラ効果が使われます。

心霊番組などで「怖い映像が苦手な方はこの先を見ないでください!」と言われると、

何が起きるのか気になってしまい最後まで見てしまいますし、

暴露番組で出演者の発言の一部が「ピー」という効果音で隠されたりモザイク処理で映像や画像の一部を見えなくされていると、

「何があるのだろう」と気になってしまい視聴者は興味を引き立てられてしまいます。

子供に「危ないから車道に飛び出してはいけません!」と何回言い聞かせても

車道に飛び出す遊びをするのもカリギュラ効果によるものです。

禁止されると逆に興味を持ってしまうというカリギュラ効果によって、

忠告を無視して危険な遊びをしてしまうのです。なので「~してはいけない」と頭ごなしに禁止するのはよくありません。

 

このように日常には様々なカリギュラ効果が潜んでいます。

カリギュラ効果をうまく使って人の行動を操作するマーケティングもあります。

知っておくとビジネスシーンで役に立つかもしれません。

ハロー効果とは?

  • ハロー効果とは?

ハロー効果とは認知バイアスと呼ばれるもののひとつです。

何かある対象を評価する際、対象者が持つ目立ちやすい特徴にひっぱられ、

その他についての評価が歪んでしまう(バイアスがかかる)現象の事を指します。

 

ハロー効果のハローとは「Hello」ではなく、宗教画などで聖人の背後に描かれる光の輪のことです。

そのため、「後光効果」などともいわれます。

わかりやすくいえば、権威のある人の言うことは正しいと肯定してしまったり、根拠が無いのに信じてしまうことです。

 

  • 明暗の後光

ハロー効果にはポジティブ・ハロー効果とネガティブ・ハロー効果というものがあります。

 

ポジティブ・ハロー効果とは、人の目立っている点を見て他の点も実際より高く評価することです。

たとえば、明るく挨拶ができる、身なりがきちんとしている人は仕事がよくできる優秀な人材だろうと判断してしまいます。

問題行動ばかりの不良が人助けをしていたら、「アイツにもいいところあるじゃないか」と見直すこともハロー効果といえます。

身近なところでポジティブ・ハロー効果を使っているのはテレビCMです。

好感度の高い芸能人をCMに起用することで、

商品をまだ使ったことはなく、商品を見たこともないのに「これはいい商品なんだ」と好ましく感じてしまいます。

これは芸能人のいい印象に引っ張られ、その人が宣伝している商品も良く見えてしまうというハロー効果によるものです。

ネガティブ・ハロー効果はその逆で、

何か一つでもマイナス面を持っていれば他の面に関してもマイナスイメージの先入観に流されて判断・評価してしまうことです。

たとえば、太っている人がいるとします。

彼を見ている人は「太っている」という情報を元に、

「生活習慣が悪い」「食生活を管理できない」「だらしない」と決めつけ、彼の日常生活を一切見ていないのに

ネガティブな評価をつけてしまいます。これはまさにネガティブ・ハロー効果の一例です。

何か問題が起きた時、トラブルメーカーの人を指し「どうせあのひとがやったんでしょ」と決めつけてしまうのも

ネガティブ・ハロー効果によるものです。

 

坊主憎けりゃ袈裟まで憎いなんてことわざがありますが、これもネガティブ・ハロー効果といえるでしょう。

坊主への嫌悪感に引っ張られて坊主の周囲のもの(袈裟)まで嫌悪するというのはまさにネガティブ・ハロー効果です。

 

  • 評価・面接でのハロー効果

ハロー効果は人事評価や採用面接などで非常に起きやすい現象です。

出身校や資格などでその人の人格を決めつけ、「こうである」とレッテルを貼られてしまうシーンがよくあります。

学歴が高いから優秀な人材であると判断し、大きな欠点を持っているにも関わらず、

欠点を大したことのないものだと小さくとらえてしまったりします。

学校を中退しているからといって、何かあると会社をすぐやめてしまうタイプだと勝手に判断し、評価を下げていってしまいます。

逆にいえばこのハロー効果を使って、自分の長所だけをアピールすることで素晴らしい人材だと思わせることも可能でしょう。

人事採用する側は、ハロー効果に惑わされることなく適切に判断してほしいものですね。

ツァイガルニク効果とは?

  • ツァイガルニク効果とは

ツァイガルニク効果は英語でZeigarnik effectと書き、

発音の違いからツァイガルニック効果、ゼイガルニク効果、ゼイガルニック効果などとも呼ばれます。

なんだかゲームや漫画にありそうな強い必殺技のような名前ですが、必殺技でも武器の名前でも魔法の名前でもありません。

ツァイガルニク効果とは

「人は完遂した物事よりも達成できなかったり中断している物事のことをよく記憶する」という考えに基づいて提唱された効果です。

 

人はなにかの欲求によって行動する時、一定の緊張感を持っています。

「あれをしよう」「そのためにはこれをしよう」ということを考え、手順や筋道を立ててからそのことに集中します。

そして、目標が達成されるとそれらの緊張感や集中力はほぐれ、消えます。

この人間の習性によって、人は達成できた事と達成できなかった事への記憶力に差があらわれるのです。

 

  • 喉元過ぎればなんとやら

たとえばこんな体験はありませんか?

学校のテストを前に教科書を見、忘れないように公式などをぶつぶつ呟きながらテストに挑んだ後、

解答を埋め終わった途端にすっぽりと忘れてしまうといったことはありませんか?

これもツァイガルニク効果によるものです。

テストという緊張感のあるシチュエーションのために集中力をフル回転させてその時は覚えます。

しかし解答を埋め終わり、「テストが終わった」と思った瞬間に頭から公式がすっぽり抜け落ちてしまうのです。

また、成就した恋愛よりも片思いの恋愛の方が覚えているということはありませんか?

運動会で1等を取った喜びや達成感より、リレーで転んでしまった悔しい記憶のほうが覚えているというようなことはありませんか?

それらもツァイガルニク効果によるものです。

 

  • 続きが気になる

ツァイガルニク効果を研究した心理学者はこういった実験もしました。

完成した図形Aと未完成の図形Bを示し、どちらの図形のことを覚えているかということを調べたところ、

完成した図形Aよりも未完成の図形Bのことの方が印象に残っているという回答が多かったのです。

人は途中で終わっているものほど気になるというのがこの実験で証明されました。

人間の心理として、未完成のものがあるとそれが気になってしまい、未完成のものに対して一定の緊張感や集中力を持ってしまいます。

そして、「気になる」というその緊張感や集中力を緩和させるため、未完成のものを完璧に完成させようとしたくなるのです。

そして、完了したものとして脳で情報を処理し、「気になる」ことによる緊張感を解消します。

 

それをよく使っているのがテレビや雑誌などのメディア業界です。

テレビで「続きはCMのあと!」というナレーションをよく聞くと思います。

いいところでCMになってしまい、オチを見るためにチャンネルをそのままにしておいてしまいます。

あるいは「ダイエットの秘訣は〇〇!?」といった一部を伏せ字にしたキャッチコピーもそうです。

「〇〇ってなんだ!?」とつい興味を惹かれてしまいます。

これはいいところで中断されてしまって未完成となってしまった情報を、

続きを見ることで完成した情報にしたくなるというツァイガルニク効果によるものです。

また、漫画の1巻、1話試し読みというのもツァイガルニク効果を使っています。

原理はテレビの「続きはCMのあと!」と同じで、「この先どうなるの!?」という興味をかきたてるものです。

 

「全部は見せない焦らし作戦」こそがツァイガルニク効果といえるでしょう。

このツァイガルニク効果は恋愛のテクニックとしても使えます。

情報を小出しにし、相手が食いついてきたところでわざと話を切り上げ、終わらせるというものです。

言いかけてやめるというこの「引き」こそがツァイガルニク効果によって相手の興味を惹く手段になりえます。

もし意中の異性がいればこのテクニックを使ってみるのもいいでしょう。

プラシーボ効果とは?

  • プラシーボ効果とは?

「プラシーボ効果」。よく聞いたことのある単語だと思います。

「薬じゃないのに薬だと思い込み、実際に薬の効果が出てしまう」、

そこから広がって「効果がないはずなのに思い込みで効果が出る」といったようにぼんやりと意味を理解しているかと思います。

今回の記事はそのプラシーボ効果のお話です。

 

  • 偽薬効果

プラシーボ効果のプラシーボとは「偽薬」のことで、偽薬とは本物の薬に見えるが薬ではないもののことです。

ちなみに本物の偽薬は、薬理的な効果がないブドウ糖や乳糖が用いられることが多いようです。

由来はラテン語の「プラケーボー」で「私は(あなたを)喜ばせる」という意味です。

 

ちなみに偽薬を服用することで副作用などの悪い影響のみが出てしまうことを「ノーシーボ効果」といいます。

「この薬は発熱に効きますが、副作用として腹痛を起こすことがあります」と言って渡した偽薬を飲んで、

お腹が痛くなったらノーシーボ効果が出てしまったということになります。

プラシーボ効果は思い込みや暗示で成り立っているので、そういったものにかかりやすい人には効果てきめんです。

不眠症を訴える患者に対し、睡眠薬を継続して処方することが危険と判断された場合、

ビタミン剤を睡眠薬と偽って処方することがあります。今では禁止されている行為ですが、

以前にはプラシーボ効果を期待してそういうケースがあったといわれています。

 

  • 仕組み

プラシーボ効果が実際にどうなっているのかということに関しては、あまり明らかになってはいません。

2つのグループに同じ偽薬を渡し、Aグループには薬と言い、

もう片方のBグループには栄養剤と言ったところ、

Aグループに治癒効果が見られたことで発見されましたが、その仕組は解明されていません。

 

プラシーボ効果が実際に様々な病気に対する治療効果を持つ理由について、

生物学者のニコラス・ハンフリーは

「免疫システムを節約するための資源マネジメント機構が働いているのではないか」と推論しました。

人の体は病気や怪我をした時、それを治そうとする仕組みが備わっています。

しかし、その機能は病気や怪我をした時にただちにフル稼働するわけではありません。

その機能をはたらかせるのにもエネルギーが必要なので、

むやみに機能をフル稼働させたらただでさえ病気や怪我で弱っている体にダメージになりかねません。

なのである程度機能をセーブしようとするのです。

しかし、家族の介助や栄養の補給など、様々な要因によって「もう大丈夫」という安心が確保されると、

体はセーブしていた機能を解放し、病気や怪我の治癒にあてるようになります。

この心理的作用がプラシーボ効果の仕組みではないかといわれています。

 

  • 詐欺だ! 嘘だ!

こういったプラシーボ効果は詐欺や嘘の広告にも用いられます。

医学的にまったく根拠がないにも関わらず、

「このサプリを飲むとコラーゲンが摂取できて美肌になります」というような広告があります。

プラシーボ効果を知っている私たちは「どうせ思い込みなんでしょう?」と

プラシーボ効果を引き合いに出して断ろうとしますが、

偽薬業者は「効果を絶対に信じない人や人の言っていることを認知できない動物、幼児などにも効果があるので、

この商品はプラシーボ効果ではなく実際に効果が出ている」といったロジックを用いて買わせようとするのです。

気をつけてください。コラーゲンは胃から摂取できるものではありませんので

サプリを飲んでも美肌にはなりませんし3歳若返ったりもしません。

肌が若々しくなったように感じるのはプラシーボ効果です。

こういったプラシーボ効果を利用した偽薬業者に騙されないでくださいね。

バーナム効果とは?

  • バーナム効果って?

バーナム効果は1956年にアメリカの心理学者ポール・ミールが名付けた心理現象のことです。

「誰にでも当てはまる要点というものがある」というバーナムさんの言葉に因んで名付けたものです。

バーナム効果はフォアラー効果とも言われますが、名付けた人が違うだけでどちらも同じ現象です。

 

バーナム効果は、曖昧で普遍的な記述を自分のものとしてとらえてしまう現象のことです。

つまり、誰にでも当てはまる内容を自分だけに当てはまるものだと思ってしまうのです。

 

  • 誰にでも当てはまるんだよね

たとえば、血液型占いで

「A型の人は真面目で、普段元気に振る舞っていても内心では不安を抱えています」

「B型の人は自己中心的で、自分の意見を曲げないでしょう」

「O型の人は大雑把で物事を適当にすませてしまうところがあります」

「AB型の人は変わり者で、非現実的な願望を抱いています」といった文章を見たことがあると思います。

どうですか?

自分の血液型の特徴が当てはまると思ったでしょうか?

でもよく考えてみてください。

この文章、誰にでも当てはまると思いませんか?

だいたいどんな人も真面目でしょう

。24時間ふざけているような、おちゃらけた人間なんてそういません。

人前で明るく振る舞うというのも、人には愛想というものがありますから当然です。

どんより暗い人はうつ病の傾向があるので今すぐ病院に行ってください。

内心で不安を抱えるのも当たり前のことです。

学校、会社、趣味、仕事、悩みのない人間なんていません。

B型の人の特徴として挙げられている「自己中心的」というのも誰にでもあります。

人間、多少は自己中心的な部分があるものです。

自己中心的な部分がまったくない人間なんていません。

O型の「大雑把で物事を適当に片付ける」というのも、誰にだってあることです。

「面倒くさいからちょっと雑にしちゃおう」なんて手を抜くことなんてしょっちゅうあると思います。

AB型の特徴とされている「非現実的な願望を抱く」なんてところも同様です。

「宝くじ当たらないかな」「絶世の美女にモテたい」なんて願望、本気ではないにしろ思う時だってあるでしょう。

これらは誰にでも当てはまる文章です。

文章を入れ替えたとしても気付けないでしょう。

血液型占いでは「A型はこう」というような固定観念があり難しいですが、

たとえばこれが血液型ではなく星座占いだったらどうでしょう?

「おひつじ座の人は他人から好かれたい、称賛されたいと思っている」

「おうし座の人は使われず生かしきれてない才能を持て余していると感じています」なんて言われたら、

当てはまると思ってしまいませんか?

 

  • 実験してみた

アメリカの心理学者のフォアさんは、学生たちに性格検査と称してテストをしてみました。

「外見的には規律正しく自制的ですが、内心ではくよくよしたり不安になる傾向があります」

「正しい判断や正しい行動をしたのかどうか真剣な疑問を持つときがあります」といった文章を並べ、

自分にどれだけ当てはまっているかを「全然そう思わない」の0点から「非常にそう思う」の5点の5段階で採点してもらいました。

この時の平均点はなんと4.26点で、ほとんどの人が「非常にそう思う」「そう思う」と答えたのです。

誰にでも当てはまる項目なのに、自分の特徴だと思ってしまったのです。

 

  • 本当にそれはあなたの特徴ですか?

試しに知り合いや家族の人に星座占いと偽って「○○座の人は独自の考えを持っていることを誇りに思っているが、

他人に自分のことをさらけ出しすぎるのはよくないと思っています」などと言ってみてください。

当たっていると返答されたら、その人はバーナム効果を受けているということです。

どうですか?

今度から雑誌についている占いのページを読む時にこのことを意識して読んでみてください。