PFスタディとは?

  • PFスタディとは?

PFスタディとは、Picture Frustration Studyの略で、

1948年、米国ワシントン大学心理学教授ソールローゼンツアイクによって考案された心理テストです。

日常的に遭遇する欲求不満の場面を絵で示し、それに対する反応をみるというテストです。

欲求不満というと、ちょっとエッチに聞こえるかもしれませんが、

心理学の世界での欲求とは、「何かをしたい」という願い全般を指します。

食欲、性欲、睡眠欲と言った本能的なことから、経済や健康といった安全への欲求、

自分の居場所が欲しいという社会的な欲求、人に認められたいという承認欲求など、あらゆる「こうしたい」という欲のことです。

このあらゆる欲求が満たされない、欲求が侵害された場面に対して、どう答えるのかというテストがPFスタディです。

 

  • 実際にどういうもの?

PFスタディは、怒られたり責められたりしている人がどう答えるかということを想像して答えるテストです。

たとえば、走る車が跳ねた泥が自分の服についてしまい、車の持ち主が謝っているという場面に、

泥を跳ねられた側としてどう答えるかを想像し、答えます。

「お前のせいで服に泥がついた!クリーニング代を払え!」とか

「仕方ないことです。気にしないでください」とか、あるいは答えずに立ち去るという回答もあるかもしれません。

 

PFスタディは被験者の年齢によって、成人用、青年用、児童用といったように年齢が分かれています。

被験者の年齢層の人間に日常的にありえる光景を見せなければテストにならないためです。

小学生の子供に「上司に怒られるサラリーマンの絵」なんて見せてもいまいちどういう状況かわからないですし、

逆にお年寄りの被験者に「公園で遊び場をめぐって喧嘩する子供の絵」なんて見せても絵に感情移入しにくいですからね。

実際のPFスタディはこういうふうに提示された絵の中の吹き出しに回答を書き込んでいきます。

年齢層ごとにそれぞれ24問あり、おおよそ20分ほどで終わります。

 

  • 何がわかるの?

 

PFスタディは投影法に分類される心理テストです。

投影法とは、その人が図形を見て感想を抱く時、自分の内心を投影しているのだという説に基づくテスト方法です。

普段意識しない内心が投影された回答を分析することによって、

自分のパーソナリティや無意識的な衝動や欲動、知覚パターンなどを理解することができます。

 

提示された絵に対し、被験者がどのように反応するかによって、被験者の反応の背景に潜む人格の独自性が採点されます。

それによって、被験者がどういうパーソナリティを持っているかを分析します。

 

  • どうやって知るの?

投影法のテストすべてに共通することですが、まず内容より先に「どのように書いたか」といったこを分析します。

問題文である絵を見てから回答を書き始めるまでの時間や、筆跡の乱れなどをチェックします。

筆跡の濃淡は回答に対する自信のあらわれを見ることができますし、

文章を書き始めるまでが長いと、頭の中で文章を組み立ててから書き始める慎重なタイプだということがわかります。

 

さて内容への分析ですが、「攻撃の方向」と「反応の型」の組み合わせによって採点が行われます。

欲求不満に対して誰を責めるのか、またどのように責めるのかということを見ます。

たとえば、走る車が跳ねた泥が自分の服についてしまい、

車の持ち主が謝っているという場面に対し「クリーニング代を払え!」と相手を責めた時、

外罰的な反応であると判断されます。

「水たまりのそばにいた自分が悪い」という解答をした時、内罰的だと判断されます。

「仕方ないことです、気にしないでください」と答えたら相手も自分も責めないという無罰的であるとされます。

反応に対しても障害優位型、自我防衛型、要求固執型の3つの型があります。

例で言えば、「ここに水たまりがあったせいで」と欲求不満の原因となった障害の指摘をした場合は障害優位型、

「服が汚れた」ということを主張した場合は自我防衛型、

「服が汚れたのできれいにしなければならない」ということを重視した回答の場合は要求固執型ということになります。

 

他罰的、内罰的、無罰的の3つと障害優位型、自我防衛型、要求固執型の3つの組み合わせの合計9つのカテゴリーと、

そのどれにも当てはまらない変種型の合計10種類のカテゴリーによって反応が採点されます。

 

こうして自分のパーソナリティを知ることができるのです。

詳しく知りたいのであれば、近くの心療内科や精神科をたずねてみてください。

SCTテストとは?

  • SCTテストとは?

SCTテストとは、文章完成法とも呼ばれます。

Sentence Completion Testの頭文字を取ってSCTと呼ばれますが、一般的にはSCTテストと呼ばれます。

略さないでいくとSentence Completion Testテストと「テスト」の単語が連続してしまってよくわからないことになりますが、

SCTだけでは心理テスト以外のあらゆる「SCT」という単語が検索でヒットなどしてしまうので、

心理テストのSCTですよというのを示すためにSCTテストと呼ばれます。

どういったテストかというと、途中で途切れた文章の続きを書くという心理テストになります。

 

  • 実際にやってみよう

ちゃんとしたものは全部で60問~100問あるのですが、どういったものかという「さわり」の部分だけやってみましょう。

まず、紙、もしくはパソコンのメモ帳やワード、スマホのテキスト作成アプリなど、

「ある程度の長さの文章を書けるもの」を用意してください。

「このテストは文章を作成するテストなんだし、頭の中で文章を考えるだけでいいのでは?」と思うかもしれません。

ですが、できれば頭の中で考えるだけではなく、何かしらの形で書き出せる(書いた後に見返せる)ものにしてください。

 

用意できましたか?

それでは、やっていきましょう。

以下の1から5まで提示した文章の続きを自由に書き出してください。

一言で済ませてもいいですし、ある程度の長さのある文章でも構いません。

 

1.子供の頃、私は

2.私はよく人から

3.家の暮らしは

4.もし私の父が

5.もし私の母が

 

できましたか?

 

  • 何がわかるの?

SCTテストは投影法に分類される心理テストです。

投影法とは、その人が図形を見て感想を抱く時、自分の内心を投影しているのだという説に基づくテスト方法です。

普段意識しない内心が投影された回答を分析することによって、

自分のパーソナリティや無意識的な衝動や欲動、知覚パターンなどを理解することができます。

 

SCTテストによって、「自分は自分をどう思っているか」という自己概念や、

自分の性格傾向から現在の問題まで個人のパーソナリティを幅広く把握できます。

たとえば、「私が知りたいのは」という文章の後に

「あの時失敗さえしなければどうなっていただろうか」と続いていた回答があったとして、

その回答から「過去にこだわっている」という答えを導き出します。

こういったように、自分の性格に関すること、家族関係、対人関係などを判明させていくのがSCTテストです。

 

  • どうやって知るの?

SCTテストの分析は「バウムテスト」や「ロールシャッハテスト」のように、

内容に関することだけでなく、「どのように書いたか」といったことも分析の対象となります。

書かれた内容の前にまず、問題文である文章を見てから文章を書き始めるまでの時間(反応時間)や、

文章自体の長さ、筆跡、文法的な誤りなどをチェックします。

文章を書き始めるまでが長いと、頭の中で文章を組み立ててから書き始める慎重なタイプだということがわかりますし、

文章が短ければ自分のことを話したがらない性格だというのがわかります。

 

そして次に内容ですが、特に「こういう答えをしたらこういう解釈」であるということは決まっていないようです。

重要なのは、解釈や仮説をいくつも出していくことです。

自分のことを多角的に観察し、分析することが大事です。

また、文章を作る時に社会的な望ましさに歪められることもあります。

「本当は殺したいくらい嫌いだけど、殺したいなんて書いたら危険人物みたいに思われてしまうかも…

書く文章は嫌いって一言くらいにとどめておこう」といったふうです。

そういったことを考えながら文章を解釈していくといいでしょう。

自分の新しい側面に気付けるかもしれません。

 

TATテスト 後編

では、回答編です。

 

  • 1つ目の質問の回答

1つ目の質問では、あなたがどういう人かがわかります。

「引き止める女を振り切っている」と答えた人は、非常に目的意識がはっきりしていて、

目標に向かっていく意志も人並み以上に強い人です。しかし時に自信過剰になります。

「誰かに喧嘩をしかけにいく」と答えた人は攻撃的な人です。

「仕事に行く」と答えた人は現実主義で実直な人です。

「男の行く先は特に決まっていない」と答えた人は、将来の進路や目的に迷いを感じている人です。

 

  • 2つ目の質問の回答

2つ目の質問では、自分が他人にどう関わっていくかということがわかります。

「男性を引き止めている」と答えた人は他人の行動を黙って見ていることができない人です。

「男性を誘惑している」と答えた人は大胆で積極的で、自分の気持ちが表に出やすい人です。

「男性を送り出している」と答えた人は相手の意志を尊重して思いやる気持ちを持っています。

「男性に罵声を浴びせている」と答えた人は現状に不満を持ち、何かと文句をつける人です。

 

  • 3つ目の質問の回答

3つ目の質問では、あなたを取り巻く周囲にあなた自身がどう対処していくかがわかります。

「男性は女性から逃れようとしている」と答えた人は自分が進みたい方向を自覚はしているが、

それを現実化することに困難を感じています。

「女性が男性を理解していない」と答えた人は、周囲に自分を理解してもらえず人間関係に不信感を抱いているのかもしれません。

「男女は無関係」と答えた人は「相手が誰か」などではなく、人間関係性そのものについて葛藤しています。

 

  • 4つ目の質問の回答

4つ目の質問では、他人とどのような距離感で付き合いたいかがわかります。

「男女一緒にやってきた」と答えた人は人間関係に信頼を置くことの出来る人です。

一人より誰かと一緒にいた方が気持ちが落ち着く人間です。

「男性だけがやってきた」と答えた人のうち、あなたが男性であれば、自立心と独立心が強い人です。

あなたが女性であれば、保守的で受け身の性格をしています。

「女性だけがやってきた」と答えた人は自分で何かを築いていくよりは

縁の下の力持ちとなり周囲を支えていく方が得意である性格をしています。

 

  • 5つ目の質問の回答

5つ目の質問では、困難に対してあなたがどうするかがわかります

「男性は自分の目的を達成する」と答えた人は、

どんな状況に陥っても心を乱すことなく気持ちをコントロールできる人です。

そのため、問題解決能力が高いといえるでしょう。

「男性は女性のせいで自分の目的を果たすことができない」と答えた人は責任転嫁する傾向が強くあります。

「男性は女性とは関係なく自分の目的を果たせない」と答えた人は、自信をなくし漠然とした不安を抱いている人です。

「二人は一度別れるが再会する」と答えた人は精神年齢がとても高く、

状況を冷静に判断し、物事を最善の方向に進めていくために注意を払うことができる人です。

「二人の関係が悪化する」と答えた人は、物事を悪い方に考えてしまいがちな人です。

どうでしょうか? 合っていましたか?

 

  • しかし

TATテストは実施の方法や解答の解釈の仕方について、統計的に標準化されているとはいえず、

そのため心理テストとしてはあまり使用されていないのが実情です。

ここでやったものは、なんとなく「こういうものなんだ」くらいの感覚で結果を受け止めるのがいいでしょう。

どうしても正確に知りたいのであれば、近くの心療内科や精神科をたずねてみてください。

TATテストとは 前編

  • TATテストとは?

TATテストは日常における葛藤画面が描かれたカードを見て、登場人物の心情や行動などの物語を作っていくテストです。

たとえば、年齢が違う2人の子供が遊んでいる絵を見て

「兄弟で追いかけっこをしている」「年長者が年下の子をいじめている」「仲が悪い2人の兄弟」などの情景を想像し、

答えるテストです。

これ以上詳しく説明するとネタバレになってしまいますので、ここからは実際にやってみましょう。

 

  • あなたにはどう見えますか?

このイラストについて、質問を5つします。

質問ひとつにつき選択肢がいくつかあるので、その中から近いと思うものを答えてください。

正解はないので、深く考えずに直感で答えてくださいね。

 

1つ目の質問です。このイラストの男性は何をしていますか?

 

・引き止める女を振り切っている

・誰かに喧嘩をしかけにいく

仕事に行く

・男の行く先は特に決まっていない

 

2つ目の質問です。このイラストの女性は何をしていますか?

・男性を引き止めている

・男性を誘惑している

・男性を送り出している

・男性に罵声を浴びせている

 

3つ目の質問です。男性と女性の関係は何だと思いますか?

・男性は女性から逃れようとしている

・女性が男性を理解していない

・男女は無関係

 

4つ目の質問です。エレベーターから来たのは?

男女一緒にやってきた

男性だけがやってきた

女性だけがやってきた

 

5つ目の質問です。物語の結末はどうなるでしょう?

・男性は自分の目的を達成する

・男性は女性のせいで自分の目的を果たすことができない

・男性は女性とは関係なく自分の目的を果たせない

・二人は一度別れるが再会する

・二人の関係が悪化する

 

これで質問はおしまいです。

 

  • 何がわかるの?

 

TATテストとは、「主題統覚検査」と訳される投影法のテストです。

投影法とは、その人が図形を見て感想を抱く時、自分の内心を投影しているのだという説に基づくテスト方法です。

普段意識しない内心が投影された回答を分析することによって、

自分のパーソナリティや無意識的な衝動や欲動、知覚パターンなどを理解することができます。

 

つまり、絵を見て作った空想の物語にあなたの欲求や悩みが反映されているのです。

 

では、先程の質問にどう答えたかの解説を次の記事でしていきます。

バウムテスト 後編

  • 全体

では、ここから絵の分析に移っていきたいと思います。

まず、用紙の使い方について見ていきます。

紙は横向きですか?縦向きですか?

横向きの人は、現在、自分の置かれている状況に不満を抱いています。

縦向きの人は、特に可もなく不可もなくといった感じで、大きな満足も不満も抱いていないということです。

筆圧が強い人は積極的、攻撃的、活発で自己主張が強く、筆圧が弱い人は、消極的、無気力、不安があって引っ込み思案です。

影の描写などで筆圧を使い分けてるわけでなく、安定しない筆圧の人は情緒不安定で、

常軌を逸した行動を起こす場合もあるちょっと危険なメンタリティを持っています。

また、描くのが早い人は衝動的で短気、描くのが遅い人は慎重で気長という傾向があります。

 

木を描く順番は幹が最初でしたか?葉が最初でしたか?それとも地面を先に描きましたか?

幹を先に描いた人は安定的な性格をしており、葉を最初に描いた人は表面的な見栄えを気にします。

地面を先に描いた人は他者依存の傾向があります。

 

 

  • 木の位置や場所

さて、次に紙に対して木がどこにあるかというところに着目していきます。

紙の真ん中に描いた人は情緒が安定している人、

紙の右側に描いた人は自己肯定感が強い、他者支配的、紙の左側に描いた人は現実逃避的で内向的です。

上側に描いた人は飽きっぽく、空想しがち、夢見がちで、下側に描いた人は現実主義で実直な人です。

右上や左下など、斜め寄りに描いた人は以上の傾向をミックスした人になります。

 

では、木の大きさについて見ていきましょう。

紙に対して大きく木が描いてあるほど、自信に溢れて積極的であることを表しています。

小さければその逆で、何事にも自信がなく、引っ込み思案であるということです。

 

それでは木の視点はどこにあるでしょうか?

木を見上げた状態の視点の場合、その角度がきついほど卑屈でへりくだった性格であるということになります。

見下ろした状態の視点では、自信過剰で威張り散らす性格です。

まっすぐ真横であればどちらでもないニュートラルな性格です。

 

  • 木や幹、枝の様子

木は自身の自画像が現れているとされます。

きっちりとした左右対称は抗うつ傾向があり、自尊心が低く、不安を強く感じているという現れです。

左右非対称でぐにゃぐにゃと崩れていると、気分が安定せず、ヒステリックになりやすい傾向を示します。

 

幹はあなたの生命力を示します。

幹を真っ直ぐ描いた人は頑固で意固地、

幹が右曲がりである人は嫌と言えないお人よし、幹が左曲がりの人は引きこもり願望ありです。

幹に模様(樹皮)がある人は周りの視線を気にする人で、傷がある人はその人のトラウマを表します。

 

枝はあなたの知性や感情を表します。

枝が広がっている人は注意力散漫な人です。

枝が尖っていると批判的であったり、攻撃的であることを示します。

枝がぐにゃぐにゃ曲がっている人は妙なところでこだわるマニアックな性格であるでしょう。

 

花は異性を、実は子供を示しており、数が多いほどそれに関心のある人ということになります。

花がたくさんついた木を描いた人は浮気性かもしれません。

 

  • どうでしたか?

どういう結果があらわれたでしょうか?

もしかしたらとんでもない内面に気づいてしまったかもしれません。

バウムテストは被験者の深層心理を探るためのテストですが、

バウムテストをしたからといって深層心理のすべてがわかるわけではありません。

ここでやったものは、なんとなく「こういうものなんだ」くらいの感覚で結果を受け止めるのがいいでしょう。

どうしても正確に知りたいのであれば、近くの心療内科や精神科をたずねてみてください。

バウムテスト 前編

  • この木なんの木

「バウムテスト」とはドイツの心理学者が考案した心理テストです。

バウムとはドイツ語で「木」という意味です。

バウムクーヘンのバウムです。

バウムクーヘンの由来は細やかな同心円の模様が木の年輪に似ていることからつけられたんですよ。

どういった心理テストなのか説明してしまうと読者の皆さんはきっと身構えてしまうので、

何も説明はしないまま早速やってみましょう。

 

  • やってみよう

用意するもの

・白紙(サイズはA4でもB5でもある程度の大きさがあれば自由)

・鉛筆、消しゴム

 

用意できましたか?

では、紙に「木」を1本描いてください。

写生ではないので、窓から見える街路樹なんかを描かないでくださいね。

「木」と言われてぱっと思いついた木を描いてください。

実在、非実在は問いませんし、「木って針葉樹?広葉樹?」「紙は縦向き?横向き?」「実や花は描くの?」というのも自由です。

背景や地面を描いても描かなくてもどちらでもいいですし、絵の上手い下手は問題ありません。

また、時間制限もありません。さらさらっと適当に描いてもいいですし、がっつり書き込んでも構いません。

 

描けたでしょうか?

では、読者の皆さんが気になっているであろう「これで何がわかるのか」について説明していきます。

 

  • 何がわかるの?

バウムテストは「投影法」と呼ばれる心理テストです。

投影法とは、その人が図形を見て感想を抱く時、自分の内心を投影しているのだという説に基づくテスト方法です。

普段意識しない内心が投影された回答を分析することによって、

自分のパーソナリティや無意識的な衝動や欲動、知覚パターンなどを理解することができます。

平たく言えば、あなたの深層心理があらわれるのがバウムテストです。

 

自由に描いてもらった木の絵からあなたのパーソナリティを判断し、

その人の持つものの考え方、思考のくせ、言葉で表現しにくい内面の気持ち、深層心理などを知るのです。

企業によっては就職試験などにも採用されており、病院で実施された場合、診療報酬(簡単に言うと治療費)に含まれます。

ちなみに検査料は認知機能心理検査として行う場合、3割負担で840円程度のお金がかかります。

企業や病院に採用されるということは、このバウムテストは占いやオカルトの類ではない、

きちんとデータ化されて信用できる検査のひとつです。

 

同じようなテストに「HTPテスト」というものがあります。

HTPテストは家と木と人の絵をそれぞれ描くテストですが、

バウムテストはその「木の絵」という部分をより重視し、深く掘り下げたものです。

HTPテストがどういうものかについては、HTPテストについての記事で説明していますので、そちらを読んでみてください。

 

では、次の後編にて、絵の分析に移っていきましょう。

ロールシャッハテストとは? 後編

  • はじめに

前編では1枚の図形を見て色々答えてもらいましたが、残念ながらそれだけでは何もわかりません。

HTPテストの記事の時のように、それひとつで色々わかったら良かったのですが…。

できれば10枚すべて、最低でも半数程度の複数の画像から多角的に分析しなければ、

ロールシャッハテストを使った診断の回答は出せません。

そして診断できたとしても、診断した人によって内容が変わるというケースもあります。

これはロールシャッハテストの分析がとても難しいためです。

 

 

  • なにがわかるの?

普段意識しない内心が投影された回答を分析することによって、

自分のパーソナリティや無意識的な衝動や欲動、知覚パターンなどを理解することができます。

平たく言えば、あなたの深層心理があらわれるのがロールシャッハテストです。

 

無意識の隠れた部分を暴き出すロールシャッハテストは就職試験などにも採用されます。

しかも、医療機関で実施された場合、診療報酬(簡単に言うと治療費)に含まれます。

つまり占いやオカルトではない、きちんとデータ化されて信用できる検査のひとつなのです。

 

  • まずは記号化

ロールシャッハテストは、得られた回答を元にまずは記号化して整理します。

「図形のどの部分が」「何に」見えたとか、

そう見えた理由が「形がこうだから」「色がこうだったから」だとか、そういったことを全部コードとして書き出します。

このコード化が難しく、熟練の分析者と初学者がやるのではコードが別になる可能性があるのです。

 

たとえば、前編で出した画像について「リボン」という答えには

「画像の中心部が」「リボンに見えた」「その理由は赤くて、リボンの形をしていたからである」というように

コードとして書き出していきます。

このコードを統計的にまとめ、分析することでロールシャッハテストの回答が作られていきます。

 

  • すべてがわかるわけではない

ロールシャッハテストは被験者の深層心理を探るためのテストです。

ですが、ロールシャッハテストをしたからといって深層心理のすべてがわかるわけではありません。

「こころ」というものはそれだけ複雑なのです。

 

正直なところ、無料サイトでできるロールシャッハテストは一般的な画像占いと変わらないレベルです。

ネット上の診断では、どうしても選択式の診断になってしまいます。

それゆえに、「こう見えたのに選択肢になかったので別のものを選んだ」というケースがあり、

そうなってしまうと答えにブレが生じてしまい、正しい結果を得られないからです。

 

ネット上のものは、なんとなく「こういうものなんだ」くらいの感覚で結果を受け止めるのがいいでしょう。

どうしても正確に知りたいのであれば、近くの心療内科や精神科をたずねてみてください。

ロールシャッハテストとは? 前編

  • インクのシミ

ロールシャッハテストとは、別名「インクのシミのテスト」とも呼ばれます。

テストで用いられる図形がインクのシミのようなのが由来です。

ちなみに本当にインクを垂らして乾かないうちに紙を半分に折り、

ついたシミで図形を作ったので「シミのような」ではなく「シミそのもの」です。

 

ロールシャッハテストは投影法と呼ばれる心理テストのひとつです。

投影法とは、その人が図形を見て感想を抱く時、自分の内心を投影しているのだという説に基づくものです。

花を見て「きれいだな」と思う人も「ミツを求めて虫が来そう」と思う人も、

反応は千差万別ですが、それは心の内面を花に投影しているからです。

ロールシャッハテストはそういった投影法のテストの代表的なもので、発明された1920年頃から今まで広く使われています。

職業適性診断や免許取得時の適性診断にも採用されていて、就職試験などでも取り入れられています。

では、実際にどういうものか見ていきましょう。

 

  • やってみよう

ロールシャッハテストは10枚の図形カードを用いて行われます。

10枚全部の画像はあまりにもたくさんですので、

ネット上でできる無料診断テストなどでは4~5枚程度の画像が用いられるようです。

 

1枚だけ、試しにやってみましょう。

 

こんな画像を見せられ、「何に見えるか」「どの部分がそう見えたのか?」ということを答えていきます。

正解や不正解はないので、直感で自由に答えてもらって構いません。

絵全体でなく、画像の一部を切り取って「ここがこう見える」というのでも大丈夫です。

ちなみに、この画像だと「黒い服を着て向かい合った男の人」とか真ん中の赤いシミが「リボン」「チョウ」とか、

「端っこのインクの垂れが血に見える」とか「子宮」とか色々あります。

もちろんその他の見え方をしても全然問題はありません。

「こんな風に見えている自分は頭の病気なんじゃないか?」と不安になるかもしれませんが、

正解はないのでどんな見え方をしていても大丈夫ですよ。

「特に何も見えない」という人は、画像を縦にしたり逆さにしたりしてみてください。

画像はこの向きで貼りましたが、実は天地がないので逆さまにしてもOKです。

 

逆さにしてみました。何か見えましたか?

 

こういう風に、様々な図形を見て、それが何に見えるかと答えていくのがロールシャッハテストです。

被験者が答えた内容を整理し、統計化することで診断結果が抽出されます。

気になる方は「ロールシャッハテスト 無料診断」などで調べてみましょう。

HTPテストをやってみよう 分析編

  • なにがわかるの?

この3つの絵でわかるのは、描き手の内面です。

HTPテストは「投影描画法」と呼ばれ、描かれた絵には描き手の心理が投影されているとされています。

テストで描いた「家」「木」「人」の絵はそれぞれ描き手の内面を表しています。

 

それではテストで描いた絵について、ひとつずつ分析していきましょう。

 

  • 共通項

ひとつずつの絵を分析する前に、まず注目したいのは描いた絵全体の大きさと筆圧です。

紙は「自分を取り巻く環境」を表していて、紙に対してどのくらい絵が大きいか、

また筆圧はどの程度かで環境に対する自分の対応力がわかります。

紙いっぱいに描き、筆圧もしっかりしている絵を描いた人は、きちんと心の制御ができていて良い心理状態にあります。

紙いっぱいに描いたものの、筆圧が弱い人は無理して元気に振舞っているということになります。

全体的に小さい絵を描き、筆圧が強い人は自己抑制ができていて安定していますが、少し内向的な状態にあります。

全体的に絵が小さく、筆圧が弱い人は心理状態がよくないことを示します。

無自覚に鬱状態となっていたり、心が弱っている状況です。

 

また、絵が切断されている場所はありませんか?

勢いよく描きすぎて絵がはみ出てしまったり、うまく描けないと感じて描くのを諦めたなど、

事情は問いませんが、ぷっつりと途切れている場所はないでしょうか?

これはその絵が示す事柄について、未解決の問題がある、何かしらの葛藤があるということです。

 

また絵を描くのにかかった時間もポイントです。

時間がかかったものは、その絵が示す事柄について大事に思っていたり、反対に苦手に思っていたりすることです。

 

  • 家の絵

家は「あなたと家族の関係」を示します。

家族とは、実際にいる肉親のことであったり、将来結婚して家庭を持った時の家族像のことを指したりします。

いわば現実の家族と理想の家族ですね。

あなたが描いた絵はどちらに当てはまるでしょうか?

そういったことも考えながら次の要素を見ていきます。

見るポイントは家の大きさ、窓やドアの数、煙突の有無などです。

家の大きさはあなたにとっての家族の存在価値を表します。

紙に対して家が小さかったら、あなたは家族が要らないと思っているということです。

家が大きければ、家族の存在価値が高い=仕事より家庭を優先する人ということになります。

窓やドアはあなたがどう他人と接するのかの人間関係の付き合い方を示します。

自分の城である家を飛び出し、外とつながる窓やドアの数はあなたの人間関係が積極的であるかどうかがわかります。

窓をぴったり締め切っていると「他人に必要以上に踏み込まれたくない」という心理を示しますし、

窓にカーテンがかかっていると「人付き合いはするが本音は出さない」といったことを示します。

煙突は他人からの愛情を示しています。

サンタクロースが煙突から入ってきてプレゼントを渡すようなイメージです。

煙突が高いほど他人への要求も高いということです。

煙が出ていたら愛情を求めているということになります。

 

  • 木の絵

木は「無意識の自画像」を示します。

つまりこの木は、無意識のあなた自身ということになります。

木全体の大きさが大きいほど、内面的に豊かであることを示します。

幹の太さは内面の安定感を示し、根がしっかりしている絵はより安定的な内面をしているということになります。

葉は自分と他人の緩衝地帯を示し、葉が多いほど寛容な人です。

花は異性を、実は子供を示していて、数が多いほどそれに関心があるということを示します。

枯れ木だった場合は、自分に劣等感や無力感を感じているということです。

また、折れた枝や幹についた傷、木のうろといったものはなにかのトラウマがあったことを示します。

 

  • 人の絵

人の絵は、自分で自覚している自画像や他人に対する感情を示します。

紙に対して人の絵が大きいほど、あなたは自分に自信を持ち、

活発で自己主張がしっかりしているということを示します。

逆に小さければ、自信がない、自己肯定力が低いということになります。

走っている、手を振っているなど絵の人物に動きがあった場合は、自分がエネルギーに満ちているということになります。

絵では棒立ちでも、絵について語った時に「この人は何をしている」というワードがあれば「人物に動きがある」に含まれます。

人物がケガをしていたり病気であったりした場合は、その箇所についてあなたも問題を抱えていると感じているということになります。

たとえば、絵の人物が右手をケガしていたら、あなたも右手を使う何かしらの行為に対して問題を感じているということです。

それは「絵を描くことが好きなのに画力がない!」といった悩みであったり、

「キーボードの打ち込み過ぎで腱鞘炎気味…」であったり、

「パソコンの前に座りすぎて肩こりがひどい」と思っていたり、色々あると思います。

 

思い当たる節はありませんか?

 

  • まとめ

分析をして、色々なことがわかったと思います。

意外な深層心理に気付けましたか?

 

かといって、分析結果を鵜呑みにして「自分はこういう人間なんだ」と決めつけるのはよくありません。

あなたが「どういう思いで絵を描いたか」ということの方が分析結果よりも重要です。

そもそも私たちは心理学をろくに学んでいない素人です。素人判断ほど怖いものはありません。

なので鵜呑みにせず、「なるほどね~」くらいの気軽な気持ちで受け止めてください。

HTPテストをやってみよう 実践編

  • HTPテストとは?

HTPテストとは、アメリカの心理学者が考案したもので、

3枚の画用紙にそれぞれ「家」「木」「人」の絵を描くことでクライアントの人格や心的状態を把握するという描画テストです。

「家(House)」「木(Tree)」「人(Peason)」の頭文字をとってHTPテストと呼ばれます。

モデルが家、木、人とわかりやすいので、子供から大人までできる幅広いテストです。

テストといっても点数をつけて優劣をつけるというものではなく、診断や判定といった意味のテストです。

「人格に問題がある!」とか「性格良い!」とかそういうことを決めつけるものではないので、気構えずにやってみてください。

 

  • 実際にやってみよう

用意するものは

・ストップウォッチ(もしくは秒単位で時間がわかる時計)

・A4程度の大きさの3枚の紙(ある程度の大きさの紙であればサイズはA4でなくともOKです)

・鉛筆、消しゴム

この3つとなります。

1枚目の紙を横にして、家の絵を描きます。

この時、ストップウォッチで描き始めから描き終わりの時間を記録してくださいね。

「家って言っても…立体的に描けばいいの?イラスト的に描けばいいの?」とか

「平屋?それとも複数階建て?」「紙の全面を使えばいいの?真ん中にぽつんと描けばいいの?」とか疑問に思うかもしれませんが、

「家」と言われてぱっと思い浮かんだもので大丈夫です。

深く考えず、思うままに自由に家の絵を描いてください。

描けたら、紙の裏あたりにでも描き終わりまでかかった時間をメモしてから2枚目の紙に取りかかります。

2枚目の紙は縦にして、そこに木の絵を描きます。

ちゃんとストップウォッチで時間を計測することを忘れずに。

また、家の時のように、思うまま自由に描いてください。

針葉樹でも広葉樹でも、どんな木でも構いません。

「木」と言われて思い浮かんだ木の絵を描いてください。

画力がなくてうまく描けなくても問題ありません。

木の絵が描けたら、家の時のように描き終わりの時間をメモしてから3枚目にいきましょう。

3枚目は縦の状態で、人の絵を描きます。性別や年齢などは自由ですが、

ただし顔だけではなく、全身描いてください。

「人」と言われて思い浮かんだ像を描いてください。

ここでも、人の絵の描き始めから描き終わりまでの時間をストップウォッチで測ります。

描けたら時間をメモしてくださいね。

 

ちなみに、1枚の紙に家も木も人も全部描くやり方もあります。

その時でも、描き始めから描き終わりの時間を測ってください。

3つの絵が描けましたか?

ではそれぞれの絵について、思うことを語ってください。

「この家は自分が老人になって隠居する時に住みたい家として描いた」だとか

「この家には若い夫婦が2人住んでいるという設定で描いた」とか

「この木は樹齢1000年の天然記念物なんだ!」「さっき描いた家に住んでる人」といった設定から、

「この家の窓には鍵がかかっている」「この木は若くてみずみずしい印象がある」

「自分で描いておいてなんだけど、この人なんだか元気なさそうな雰囲気」といった印象や感想、

「パースが歪んでる」「自分の絵下手だな~!!」「我ながら人生最高の木の絵だと思う」といった絵の技術に対する感想など、

どんなことでもいいので語ってみてください。

それらの感想は別の紙にすべてメモしておきましょう。

特に制限時間などはありませんので、好きなだけ、思うように語ってください。

「家の絵は1分で言うことなくなったのに人の絵は5分喋ってもまだまだ言いたいことが出てくる!」

というようなことになっても大丈夫ですよ。

 

では、次の記事で分析していきましょう。